HDD出荷台数予測(データは矢野経済研究所,グラフ作成はTech-On!)
HDD出荷台数予測(データは矢野経済研究所,グラフ作成はTech-On!)
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 市場調査を手掛ける矢野経済研究所はHDDの世界市場調査を実施し,2008年のHDD出荷台数は前年比16.9%増の5億7392万台と予測した。2007年の出荷台数は前年比17.1%増の4億9077万台だったという。

 成長をけん引しているのは2.5インチ品。2007年の出荷台数は前年比32.6%増の1億6110万台,2008年は同40.1%増の2億2570万台と全体平均を上回る伸びを示す。ノート・パソコン市場の好調と,デスクトップ・パソコンやサーバでの採用増が成長を支えている。ただし,全体に占める割合では3.5インチ品が最大。2008年の出荷台数は前年比6.7%増の3億2360万台で,HDD全体の56%を占めた。

 HDDの世界市場は今後,伸び率が徐々に小さくなっていくものの,2011年までは成長基調が続くと矢野経は予測する。2011年にはHDD全体の出荷台数が7億2150万台となり,このうち49%が2.5インチ品,47%が3.5インチ品になる見込み。

1.8インチ品はSSDと棲み分け

 1.8インチ品はUMPCや携帯型音楽プレーヤ,ビデオ・カメラといった主な応用製品でSSDと競合している。今後はSSDの低価格化や大容量化が進み,映像機器など容量重視の用途ではHDD,それ以外はSSDに棲み分けると矢野経はみている。1.8インチ品の市場規模は,大きく伸びないものの2011年までは縮小することもないと同社は予測する。

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